花房観音 -Hanabusa Kannon-

情交未遂

あなたの話を聞きたい、あなたのことを知りたい、誰も知らないあなたを、私の言葉で書き残したいーー言葉でまぐわいたいのです

弁護士・タレント 角田龍平 ~少年は龍になった~ (2012年)

2016年9月19日   インタビュー:花房観音   写真:花房観音   場所:哲学の道にて

――立命館大学で、法学部を選択されたのは?

 

「もともと弁護士目指して法学部ってわけじゃなかったんですよ、経済や経営学部よりも法学の方が何やってるかイメージしやすいし、ネタにもできるかな、と」

 

――そして司法試験は、9回受けられたんですね。

 

「大学4回生の時から受け始めて、9回目で合格しました。30歳の時ですね」

 

――その間は、何か学校に?

 

「司法試験の予備校には行ってました。司法試験は、5月にマークシートの試験があって、それに合格したら、次は7月に論文、それも受かったら10月に口述試験なんです。一番難しいのは論文なんですけど、それの結果が出るまで3ヶ月待たされるんです。その時に、することなくて、この哲学の道付近をよくサイキック青年団やナイナイのオールナイトニッポンとかのラジオを聞きながら散歩してました。歩きながら、試験のミスを思い出したりしてね」

 

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――今、一緒に事務所をされている奥様とはその予備校で知りあったんですよね。

 

「そうです。妻はふたつ下で、司法書士です。妻も立命館ですけど、大学の時は接点がなくて、予備校で友達になりました。一番話が合う異性ではあったけど、ずっと友達で、つき合ったのはお互いが弁護士、司法書士になってからですね」

 

――予備校時代は、タレントのような活動はされてました?

 

「一切してないです」

 

――司法試験に合格して、現・大阪市長の橋下さんの弁護士事務所に入られたんですね。

 

「僕が事務所に入るタイミングで大阪府知事になられたんで、常駐してなかったので直接会って話するのは事務所の飲み会ぐらいでした」

 

――府知事になる前、橋下さんは「行列のできる法律相談所」などで、人気が出てましたけど、角田さんもタレント活動を見越して、橋下さんのところに行かれたんですか?

 

「違います。今、弁護士って就職が大変なんですよ。司法試験に受かっても、なかなか雇ってもらえない。まずどこかの事務所に入らないとお客さんもつかない。就職活動をして、一番最初に採用してくれたのが、たまたま橋下さんの事務所だったんです。僕はずっと浪人して、年齢も30歳になってたし、他に資格もないから履歴書に書くことがなくて、賞罰に今宮えびす新人漫才師コンクール大賞と書いてたんです。そういうこと書いても、他の事務所では面接では話題にはしてくれるけど、いざ雇ってくれるかというと、そうじゃない。そんな中、雇ってくれたのは橋下さんの事務所だったので、感謝してます」

 

――橋下さんの事務所には、他にも弁護士さんはおられたんですか。

 

「僕は入ったときは、先輩がふたりいました。そのふたりがいい人だったんですよ。先輩だけど、そんなに期が違わなくて、縦の関係がなくて、結構自由にさせてもらいました。独立するまで、2年半、そこにいました」

 

――独立と同時に結婚されたんですか。

 

「平成22年の12月に結婚して、23年の1月に司法書士の妻と一緒に独立しました」

 

――奥さんの実家にお住まいですよね。マスオさん状態。

 

「マスオさんは大変でしょ、とかよく言われるんですが、僕は映画が好きなので元東映の映画監督だった義父から聞く若山富三郎や鶴田浩二の話は楽しくて仕方ない。楽しんでます」

 

――タレント活動というか、表舞台に復帰されたのはいつ頃ですか。

 

「橋下さんの事務所に入って、平成20年9月に弁護士登録をして、年末にオールナイトニッポンのオーディションを受けました。僕はやっぱりラジオが好きなんです。ニッポン放送のHPでパーソナリティを募集していることを知り、募集要項どおり1分間喋った音源を送ったらニッポン放送に呼ばれて、3分間・5分間・7分間のフリートークをさせられて、数日後に合格の通知を受けました。そのタイミングで、タイタンにも入りました」(*2016年 タイタン退社)

 

――何故、タイタンに?

 

「橋下さんがタレント時代にタイタンに所属してた関係で、事務所がタイタンの顧問をしていて,僕が担当弁護士をやってたんです。その頃、タレントさんのスキャンダルの会見とかあって、それに付き添った時に、太田光代社長(爆笑問題・太田光の妻)に声をかけられました。そのタイミングで、オールナイトニッポンの2部でパーソナリティも始めたので、それもうちでマネージメントしますよってなって、そのあと、『サンデージャポン』とか出ました」

 

――じゃあ弁護士になって、すぐなんですね。

 

「弁護士3ヶ月しかしてへんのにって、時ですね」

 

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