楽園⑤
この場所を舞台にしようと思ったのは、かつてここで働いていた友人に連れられて歩いたのがきっかけでした。
いつか失われていくだろう、この街が、私はとても懐かしいのです。
中央公論新社さんから、「若くない女の話を」とご依頼を受けたときに、この場所を舞台にしようと思いました。
京都の人でも、知らない、足を踏み入れたことのない人が多い街です。
別の遊郭に行ったときも思ったんですけど、私はこういう街並みが、本当に懐かしい。
今のギラギラした繁華街ではなくて、この寂れた、あるいは失われた遊郭が。
とかFBに書いたら、AV男優で監督の太賀麻郎さんに「前世、遊女だったんじゃない?」と言われた。
2014年4月13日
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