エロ怖「猫の啼く部屋で、彼は私を抱く」kindleストアで発売
メディアファクトリーの「エロ怖」シリーズの新作がKindleストアで販売がはじまりました。
タイトルは「猫の啼く部屋で、彼は私を抱く」です。
「エロ怖」シリーズ、他にもいろいろ書いております。
よろしくお願いします。
メディアファクトリーの「エロ怖」シリーズの新作がKindleストアで販売がはじまりました。
タイトルは「猫の啼く部屋で、彼は私を抱く」です。
「エロ怖」シリーズ、他にもいろいろ書いております。
よろしくお願いします。
芥川賞を受賞された藤野可織さんの新刊「おはなしして子ちゃん」が発売になります。
群像に掲載された短編なんですが、藤野さんの作品の中で、私はベスト3に入るぐらい好きです。
一見可愛いタイトルですが、グロテスクで美しくてゾっとするのに笑ってしまう。
この本の中に入っている「美人は気合い」も大好き。
笑いながら読んでしまった。笑う話じゃないかもしれないけれど、私はおかしくておかしくてずっと笑っていました。
そう、藤野さんの世界はホラーで、グロテスクで美しくて、何故か私にとっては「笑い」なんです。
藤野作品を私が好きな一番の要素は、「笑い」だと思う。
比叡山の酒井雄哉大阿闍梨が亡くなられました。八十七歳。
比叡山には千日回峰行という行があります。一日に数十キロ、合計で地球一周分歩き、最後は堂にこもり九日間不眠不休食を断ち教を唱えるのです。
正気の沙汰ではないし、人間という存在を超えなければ成し遂げられない。
途中、失敗すれば死です。
死を覚悟して、首を吊る縄と自害のための短刀を懐に死装束で挑むのです。
この千日回峰行を成し遂げたものが「阿闍梨」です。
信長の焼き討ち以降、千日回峰行を成し遂げた者は四十人ほどいると言われていますが、二回、行を成した人は三人と言われ、その一人が酒井阿闍梨です。
酒井氏は様々な職を転々とし失敗を繰り返され、妻は結婚して二週間目に自殺します。
罪の意識に苛まれた酒井氏は四十歳で仏の道に入られました。
自分は落ちこぼれで落伍者なんだ。若いとき、ちゃんと生きればよかった――そう口にされる酒井阿闍梨は人間の能力を超えた回峰行を成し遂げ「生き仏」と人々に拝まれます。
壮絶な人生を送り、地獄を見た「生き仏」の言葉は様々な書物に残されています。
酒井阿闍梨にお会いして、お加持をいただきたいと願っていましたけれど、叶わなかった。
酒井阿闍梨の言葉に救われた人間は少なくないと思います。私もそのひとりです。