花房観音 -Hanabusa Kannon-

「幻坂」  著・有栖川有栖

 先日の「ふるさと怪談」の日の昼間は、私は参加はしていないのですが、有栖川有栖さんによる大阪七坂をめぐる「幻坂ツアー」が開催されました。

 

 怪談文芸誌「幽」に連載されていた作品をまとめた「幻坂」は大阪天王寺の七坂を舞台にした短編集です。

 中でも、「幽」に掲載された際に、小説の持つ力に圧倒された作品が「枯野」です。

 

「枯野」を読んで、小説というものが我々に無限の世界を見せてくれることを改めて認識しました。

 ラストシーンを読んで目の前に広がった風景はまさにその世界に「いざなう」という言葉が相応しいものでした。

 あんなに鮮やかに美しい光景を見せてくれる小説なんて、滅多に出会えない。

 読み終えて、しばし呆然としました。

 自分がどこにいるのか、わからなくなるほどに、「枯野」にとらわれていました。

 

「幻坂」本当に傑作です。

 是非、機会あれば手にとってください。

 

2013年9月23日
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ふるさと怪談 in 大阪、ご来場ありがとうございました!

ふるさと怪談 in 大阪、ご来場ありがとうございました!

今回は予約が早い段階でいっぱいになっていましたが、ホントにお寺の本堂が足の踏み場もないぐらいたくさんのお客さんがいらっしゃってました。

 

冒頭では東雅夫さんと、ふるさと怪談事務局、ライターの門賀美央子さんによる、アメリカ怪談道中の報告。

(田辺青蛙さん、円城塔さんと共に、米国でのイベント等にこの夏、出席されていました)

 

第一部は、有栖川有栖さん、牧野修さん、東雅夫さんの大阪怪談談義。

すごく面白かったです。そして大阪は怪談がないという話にもなったんですが、官能の舞台にもなりにくいんですよね……大阪って。

有栖川さんが「京都は幻想の街だから怪談が成立する」というようなことをおっしゃって、そうだなっ思いました。

 

第二部は、上記のメンバーに、怪談社の紗那さん、紙舞さん、朱雀門出さん、三輪チサさん、私が加わり、怪談語り。

お寺の本堂で仏様をバックにして怪談を語るのは雰囲気がありますね。

 

話の上手い人が多いので、怪談会とはいえ笑いも多く楽しかったです。

怪談社さんが関わるイベントは、この笑いと恐怖の緩急が上手いなといつも思います。

それは文章にも現れてて、怪談社の書記の伊計翼さんのちょっとしたエッセイ風の短い文章とか、すごくユーモアがあるんですよね。

 

でも作家さんて、ホントにお話の上手い人が多い。

朱雀門さん、三輪さんの語りの上手さは言うに及ばずですが、有栖川さんも牧野さんも面白くて、もっとフリートークを聞いてみたかったです。

あと東雅夫さんはお話も上手ですが、いつもその声の良さにほれぼれします。

深みと艶のある声です。

 

それにしてもイベントの集客で皆が難儀する大阪で、これだけたくさんの人が集まったというのは、あらためて怪談は愛好家が多いなと思いました。

怪談小説のほうも、もっとたくさんの人に読まれるといいな。

2013年9月22日
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明日はふるさと怪談 in 大阪です

明日は「ふるさと怪談」大阪に出演します。

 

出演者だけど、久々の怪談イベント楽しみです。

特に今回は有栖川有栖さんと御一緒させていただくというなんとも光栄な機会です。

 

予約で満員とのこと。

ありがとうございます。

 

今日は美容院で髪をばさりと切ってきました。

こんなに短くしたのって十年ぶりぐらいかも。

2013年9月20日
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