花房観音 -Hanabusa Kannon-

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MOVING Live 0 in Kyoto

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日は、10日ぶりの外出
五条会館での映像と音楽のイベントに行ってきた。
五条会館は怪談社の公演でお馴染みの場所です。春には私も舞台に上がった。築百年の風情のある建物。
そしてこの界隈は拙著「楽園」の舞台。
お目当ては「おそいひと」「堀川中立売」の柴田剛監督が撮った、「あらかじめ決められた恋人たちへ」の新作PV&あら恋の池永さんの生演奏。

舞台には大きなスクリーンが掲げられ、今までの作品「back」「翌日」「Fly」に加えた新作映像が一本45分の映画のように映し出される。
当たり前の日常が美しくそこに存在して流れゆく、その美しさが切ない。当たり前であるはずのものが、そうではないことに気づかされるからだろうか。ああ、本当に綺麗で、あの風景に私は憧れる。手が届かないからこそ、憧れる。
他の3組の映像&音楽もすごく良くて、全く退屈しなかった。
柴田剛監督の撮る映像は、美しい。ただ美しいだけではなくて、儚くて切ない。
それはいつか失われてしまうものである美しさだから、見る度に、胸が締め付けられる。
身障者の連続殺人鬼という重い題材を扱った「おそいひと」でも、私はとても美しい映画だと思った。
音楽のPVもいいけど、やっぱり柴田さんには映画を撮って欲しいな。スクリーンで、音楽に彩られた美しい物語を観たい。


 聴きながらなんとなく考えていたのは、小説でも音楽でも映画でも、私が惹かれるのは「静かな怒り」、「ユーモア」、「哀しみ」このどれかが存在するものなんだな、ということだった。

途中、雨が降ったりもしたし、五条会館には空調がなくて、しかもお客さんも多くて蒸し暑くて汗だらだらだったんだけど、その湿気が嫌じゃなかった。
場所柄か、なんだかエロいなって思った。
セックスのときの汗みたい。
2014年9月14日
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