花房観音 -Hanabusa Kannon-

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「愛才」   著・大石静

何度も何度も繰り返し読んだ本です。

脚本家・大石静さんの処女小説「愛才」。

 

夫以外の男を愛してしまう主人公。その男はエキセントリックな元人気俳優。

妻は夫に自分の恋愛を話している。

すでに夫婦は男と女としての恋愛期間は終わり、仲の良いパートナー、家族となっているので、それぞれが婚外恋愛を楽しむような関係だった。

女は元売れない女優で、若くして癌のために道を断念する。けれど脚本家として次第に売れっ子となっていく。

それにつれて、女と恋人の関係も、夫を巻き込み変化していく……。

 

久しぶりに読みました。小説家になって、結婚してからの再読ははじめてです。

主人公が脚本家として売れて腹をくくり「命を削って」仕事をするようになってからの恋人と夫への目線が、こわい。

主人公の世間からは外れてはいるけれど、刹那的でまさに「命がけ」の生き方がとても切なく、また物を書く人間がまわりに向ける残酷な視点と行動に、最初に読んだときから「物を書くことを仕事にするのは、恐ろしいことだ」と思いました。

けれど、これを読んだ時に、私は主人公のように「物書きとして生きていく」ことに焦がれたのです。

 

ある種の人たちには常識を逸脱して理解できない話なのかもしれません。

でもこの主人公の「命がけ」の生き方の美しさに、何度も泣きながら読みました。

 

 

 

 

 

 

2013年9月10日
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谷崎潤一郎の京都を歩く

今年に入ってから、京都の谷崎潤一郎ゆかりの場所を巡ったり、谷崎関連の本などをよく読んでいます。

 

 

特に今まで興味があったわけではないのですが、谷崎の作品をモチーフにした長編を書いているからです。

(この本は、発売はもうちょっと先になるので、詳しくはその時にでも)

 

谷崎の住んでた家や、お墓も行きました。

この谷崎ゆかりの場所めぐり、すごく面白かったので、そのうちぼちぼち紹介していきたいと思います。

 

 

こちらの本が、とても参考になりました。 谷崎潤一郎の京都を歩く

2013年9月09日
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夢二カフェ

 昨日写真をUPした建物は、夢二カフェ五龍閣さんです。

 

 大正時代の建築で武田五一の作品です。

 有名な建築家で大阪の渡辺橋、京都府立図書館などもこの方の作品です。

 もともとは陶器関係者で義歯で財を成した方の邸宅だったそうで、当主が竹久夢二と交遊があったことから作品を譲り受けこちらに展示してあるのだとか。

 現在は湯豆腐で有名な順正さんが所有されて、カフェとして開業しています。

 

 

 竹久夢二は東京で、妻のたまきがいるにも関わらず女学生・笠井彦乃と恋愛します。

 たまきとは別れちゃあくっつき、また交際を反対する彦乃の父親に何故かたまきが頭を下げに「お嬢さんをください」と言いにいくとなかなかややこしい関係が続くのですが……。

 夢二は京都の二年坂に住み、東京から彦乃が来るのを待っていました。

 彦乃が来ると二年坂から高台寺の近くに転居しますが、彦乃の父に引き裂かれ、彦乃は東京に連れ戻されほどなく亡くなります。

 

 夢二と彦乃が、短いながらも幸福な生活を送っていたのが、この界隈です。

 夢二が住んでいたと言われる場所は、今は「みなとや」となり夢二グッズときんつばを売る店になっています。

 その傍には「かさぎや」さんという甘味処があり、ここに夢二が通ったとも言われています。

 

 

2013年9月08日
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