本を出すと、「おめでとう」ではなく「また? 早い!」と呆れたように言われるのには慣れてきました。
まあ、確かに早いと自分でも思いますわ。
デビューして4年ちょいで、次で単著14冊目です……。
共著もあるしね。
5/15発売の「指人形」(講談社文庫)は短編集です。
団鬼六賞大賞受賞後に官能文芸誌「悦」に掲載された「おばけ」も掲載されております。
最初に書いた短編なので感慨深いです。デビュー作「花祀り」が出る前に、この「おばけ」を読んで授賞式に来てくれた編集者の方もいました。
「おばけ」と、同じく「悦」に掲載された「花灯路」、そして小説現代掲載の「指人形」「奥さん」。この二編もとても気に入っているので本になって非常に嬉しいです。
「奥さん」は、面接軍団の市原克也隊長の「奥さん!」という呼びかけを、いつか小説にしようと思って書いたもの。
そして今回、新たに書き下ろしたのが「妻の恋」「わるいうわさ」「美味しい生活」です。
特に制約もなかったので、好き放題かけてとても楽しかった。
「妻の恋」は、AV男優に恋してどんどんと美しくなる妻を夫視点から描きました。登場するAV男優の名前は「佐村邦人」……面接軍団の、佐川銀次、吉村卓、片山邦生、森林原人(敬称略)この人たちの名前から一文字づつとったものです。
なので、解説は人気AV男優の森林原人さんにお願いしました。
この解説が、素晴らしいです。
官能というか、描き終わって、これは「女の欲望」の本だなと思いました。
表紙もとても上品で手に取りやすいです。
よろしくお願いします。