花房観音 -Hanabusa Kannon-

出町ふたばの名代豆餅

 午前中、いろいろ用事があったので出町桝形商店街の近くまで行ってきました。

 ここらは昔、若狭から鯖を運んだ鯖街道の終着点にあたり、石碑もあります。鯖寿司のお店もいくつかあります。

 用事を済ませ、帰ろうかとふと見ると、「出町ふたば」の前には、5、6人ぐらいしか人がいません。

 

 「出町ふたば」ここは、すごく有名なお店なんです。

 いつも大行列なんで、よっぽどのことがない限り並ぶことはないんですが、朝早いせいか人が少なく、豆餅を買おうと立ち寄りました。

 豆餅の中は粒あんで、おもちの塩味が餡子と相性がよくて、大行列ができるのもわかる美味しさ。

 

 私が初めてふたばの豆餅を食べたのは、バスガイドの仕事で嵐山で3時間ほど待機してたんですけど、そのときに東京から来た添乗員の女の子が「豆餅買ってきます! ものすごく食べたかったんです!」と、なんとタクシーを飛ばして買いにいったのです。嵐山から出町ふたばまでって、相当な距離があります。彼女の日給は、おそらく往復のタクシー代で消えたのではないかと……。

 その時に、添乗員さんが私と運転手さんの分も買ってきてくれました。

 こんなふうに、東京から来た添乗員さんやお客さんに「京都の名物」を教えてもらうこともたまにあります。

 

 そういえば、ある雑誌のインタビュー&撮影を下鴨神社付近で行ったときに、東京から来た編集さん、ライターさんたちが、それぞれに「このあたりに有名な豆餅の店があると聞いたんですけど……」と聞いてこられました。残念ながら、そのときは売り切れだったんですが、それだけ有名なんですね。

 

 そうなんです。人気商品なので、夕方に行くと売り切れになることが多いです。

 豆餅のためだけに出町まで来るのは面倒だと思いますが、実は四条河原町の高島屋の地下でも販売しています。

 こちらも早く行かないと売り切れになります。ちなみに豆餅の賞味期限は当日なので、その日のうちに食べないといけません。

 

 

 豆餅も美味しいですが、6月はここでいつも、京都の季節菓子の「水無月」を買います。

 京都はこうやって、いろんなことで季節を楽しめるのでいいですね。

2013年9月06日
ブログ

関西エロ名鑑第30回「吉村智樹」インタビューがUPされました

メンズナウの連載「関西エロ名鑑」第30回がUPされました。

今回登場していただいたのは、ライター・放送作家の吉村智樹さんです。

中島らも、モダンチョキチョキズ、テレビのツボ、花形文化通信、VOWの大阪版などに関わり関西発のサブカルチャーのど真ん中にいた男。

そして東京に行き、天国と地獄を味わって、関西に戻り京都に移り住むまでのお話です。

 

こちらから読めます。

 

なお、この連載は今回でいったん休止します。あくまで休止なので、またやるかも。

来月からは別のコラムの連載がはじまりますので、よろしくお願いします。

2013年9月05日
仕事情報

「祇園の男」 瀬戸内晴美

瀬戸内晴美(寂聴)「祇園の男」を読みました。

祇園の「男衆」が主人公の短編です。

 

舞妓さんて、着物をひとりで着られないんです。

あの、「だらりの帯」あれを締め付けるのは女の力でも難しくて、「男衆」という着付け師がぎゅーっ! と力入れて締めてるんです。

花街には今でも「男衆」さんが数人いらっしゃって、お座敷前の舞妓さんの着付けを手伝っておられます。

この舞妓さんには、この男衆さんと、決まっているそうです。

舞妓さんがデビューして挨拶まわりをする「お見せ出し」に付き添われ、舞妓さんが「襟替え」をして芸妓さんになり、引退するまでひとりの男衆さんが担当するのだとか。

着付けを手伝うって、ものすごいエロティックではありませんか?

そしてもちろん、舞妓さんと男衆さんの恋愛はご法度です。

「祇園の男」は、そのタブーを破った男の話です。

とても官能的な物語でした。

 

私も以前、男衆さんに着付けをしてもらったことがあります。

「花祀り」に同時収録された坊主と舞妓の話「花散らし」を書くときに、自分も舞妓さんの格好をしたのです。

もちろん、「舞妓変身処」に行きました。そこは本物の現役の男衆さんが着付けをしてくださり、着物も実際に舞妓さんや芸妓さんが着られたものがあるということでした。

 

男衆さんに着付けしてもらい……いや、大変でした。

男衆さんは親指と人差し指の間が切れのだとおっしゃってました。そこに帯をはさんでぎゅーっとするから。

そもそも舞妓の着物って、15キロとか20キロとか言われています。

そしてあの「おこぼ」という20cmはありそうなぽっくり下駄のバランスの悪いこと!

舞妓さんは肉体労働だと思いました。

 

舞妓姿で写真を撮っていただいたのですが、もう見られたもんじゃない。

白塗りの自分が、あまりにも母親に似ていて……へこみました。

 

けど男衆さんのお話は非常に勉強になったので、機会があれば花街のことはもっと調べてみたいです。

2013年9月05日
ブログ

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