花房観音 -Hanabusa Kannon-

うずまきアイドル・柴田綾

 以前、小説すばるさんの「OH! MYアイドル」というコラム欄に、関西在住のアイドル・柴田綾さんのことを書きました。

 アイドルというもの全般に興味がなく、ジャニーズのアイドルもほとんど名前と顔が一致しないし、「ももクロ」ってアニメのタイトルだと最近まで思い込んでいたり、ましてやAKBとかも何のことか知らんかったほど疎い私ですが、柴田綾さんには夢中になっています。

 

 いえ、私だけではなくて、今、周辺で彼女のファンが増えつつあります……。

 彼女の何がすごいのか。

 それは「うずまき」なのです。

 

 伊藤潤二さんという、ものすごく端正な線で美少女を描くホラー漫画家さんの傑作に「うずまき」という作品があります。

 うずまきにとりつかれた街で、人々が狂い、うずまきに巻き込まれ破滅していくすさまじい話です。

 

 柴田綾さんは、小学生の頃に、この「うずまき」を読んで、その魅力にとりつかれ、以来、15年、ひたすらうずまきを探し続けているのです。

 

 最初に「うずまきアイドル」の話を聞いてときに、よくありがちな「私って変わってるって自己顕示したいサブカル系の女」とか「普通のアイドルだと目立たないから、ちょっとらしくない趣味を持っていることをアピールして不思議ちゃんを装っている娘」そんなかまってちゃん系の女なのか、あるいは本当に、「う、うずまき……へへへへ……」しか言わないようなコミュニケーションが困難な本当に病的な女なのか……とか想像していたのです。こういうこと考える私はたいがい性格悪いですね……。

 

 ところが、あるイベントで彼女に遭遇してびっくり。本当に可愛いし、礼儀正しく聡明で謙虚で、喋りを聞いても頭の良さがわかります。

 どこかの会社の社長の秘書とか、一流企業の受付嬢とか、そういうのも立派にこなせるタイプ。

 

 

 

 彼女と一緒に仕事をしている人にあとで聞くと、柴田さんはイベント等の司会が抜群に上手く、引っ張りだこだそうです。

 

 

 けれど彼女のブログやtwitterは、すごい。

 うずまきだらけ。

 とにかくうずまき。

 

 

 プライベートの彼女も全身うずまきです。

 イベントの時は、バッグにワンピース、髪飾り、イヤリング、ネックレス、指輪、ブレスレット、全てうずまきでした。

 

 彼女がレギュラーのテレビ番組で、柴田さんが初めて訪れた街の商店街で一時間に幾つうずまきを見つけ出すかという企画をやったときに、一時間になんと、48個発見し、その回は最高視聴率をとったそうです。

 

 つねにうずまきを探し、彼女なりのうずまき哲学を持つアイドル・柴田綾。

 

正直、うずまきってホラー漫画の中でも、かなりマニアックで偏執的な種類の作品だし、それを好き! って言うのは、理解されにくかっただろうし、変な目で見られたことも多かったんじゃないかと思うんです。

 けれどそれでもひたすら自分の「好き」を貫いて、迷わず、ぶれない彼女を時折、羨望の眼差して見ています。

「好き」の持つエネルギーはすごい。

 

 

 私もなんですけど、私の周りの特に怪談関係者って、やっぱり昔から、好きなものが「女の子っぽくない」「変わってる」って言われがちな人が多いんですよ。

 私は今にいたるまで、好きなものがことごとく「女子」っぽくない。読む本とか見る映画とか。「女子向け」に作られたものは、正直、小説でも映画でもAVでも、未だにすごく苦手です。

 

 けど、私もふくめて、そういう、「好き」を持ってる人間のほうが、こういう創作系の仕事についたりもしている。

 

 

 世間で流行っていようが、興味がないものに手は出せないんです。

 昔はそういう自分にちょっと劣等感もあったけど、結果的によかったと思ってる。

 流行ってるもの、人がいいというものしか「好き」になれない人よりは幸せだと思う。

 そして、「自分の好きなもの」は持っていなくて、「流行ってるもの&多数の人がいいというものだけが好き」な人と話しても、おもしろくありません。

 本当に、つまらないし、そういう人に「あれはみんなが見てるからみなきゃダメですよ」とか「え、あれ見てないんですか。おかしい~」なんて言われると、蹴り倒したくなります。

 

 こんなんいうたらなんですけど、本だって、ベストセラーしか読んでない人って、そんなに本好きじゃないと思うんですよね……。

 

 

 ともかく「好き」を貫くアイドル柴田綾さんのブログ、「空飛ぶあやたん」一度、見てください。

 うずまきだらけの彼女のブログには、うずまきへの愛が詰まっています。

 

 

 

 

 

2013年11月19日
ブログ

「別れの何が悲しいのですかと、三國連太郎は言った」 (著・宇津宮直子)

 婦人公論に連載されていた、名優・三國連太郎の晩年(この言葉を使っていいのか迷うが)の日常を、二十年来の友人だった著者が描く。

 一見、穏やかに見える三國夫妻の日々。

 けれど、甘い物が好きで無口なこの老人は、「変わり者」「役者バカ」「結婚4回」そして、差別ゆえに虐げられた青春を送った俳優だ。

 

 過去の女の話をするときに「愛してなかった」と言い、人も物も断ち切ることに容赦なく未練も持たない男。

 

 心に残ったのは、女優・太地喜和子との関係を「恋じゃなかった、愛でもなかった、でもほんもの」と語った言葉。

 

 

 「恋地獄」を書いている時に、むしょうに太地喜和子の本が読みたくなり、久々に手に取った。

 破滅せざるをえない過剰な女優、そして女。

 男は女の熱に巻き込まれ、そして逃げた。

 女が事故死してからも、男の中には女への恐怖のような感情が残った。

 女は死ぬまで、男への情熱を語ることで、男を追い、男の親の墓のそばで、死んだ。

 

「別れの何が悲しいのですかと、三國連太郎は言った」

2013年11月18日
ブログ

大原 志野のキムチ鍋の素!

冬にはこれ! 大原の「志野」というドレッシングのお店のキムチ鍋の素!

辛いもの好きにはたまらないです。

私のまわりにもファン多し。

鍋だけじゃなくて、いろんなものにつかえます。ピリ辛野菜炒めとか、ラーメンとか。

 

「志野」はポン酢も美味しい。なんでも美味しいです。

しょっちゅう東京の百貨店でも出展してるみたいです。

 

「寂花の雫」という大原を舞台にした小説に何度も登場させました。

 

「志野」HP

2013年11月17日
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